歴女になりたくてお勉強ブログ

歴史検定に落ちたけど、歴史にハマった。歴史ってドラマがいっぱい。楽しい。

歴史を学ぶのではなく、歴史に学ぶ

「大世界史」現代を生きぬく最強の教科書
池上彰佐藤優


さてこの本、平成27年10月20日に発売されたばかりで最近の内容が多く、イスラム国や移民問題、最近のアメリカ、中国、ロシア、欧州の動向が伺え、しかも対話形式でわかりやすく、2人の熱い想いやりとりを最後まで一気に読んでしまった。


私はまだまだ知識不足だが、歴史を学べば学ぶほど危機感がジワジワ膨らみ、本当にこの国の未来は大丈夫なのかと心配でたまらなくなる。危険に突き進んでいたことを国民はつゆ知らず、メディアに踊らされ、本当の情報は知らされず、気付けば広島・長崎に原爆が投下され、敗戦…この先同じ事が繰り返されないとは誰も言い切れない。


そういう悲しい歴史が繰り返されないような「転ばぬ先の杖」となる、歴史に学ぶことの大切さを伝えるのが、この本の大きなテーマなのだと思う。

池上 日本という国も、第二次大戦後、「もう二度と戦争はしない」ということで再スタートしました。そこから今日までどのような道を歩んできたのか。そして今どのような位置にいるのか。
それは、個人の場合も同様です。自分はこれまでどう生きてきたのか。今どんなところに立っているのか。そして、これからどう生きるのか。要するに、「歴史」を知るとは、生きていくために「自分」を知ることなのです。

池上 一言で言えば、教養とは、「自分を知る」ことです。この場合の「自分」とは、個人としての自分のことでもあれば、日本人であったり、あるいは、人類のことであったりします。

佐藤 ですから、世界史を学ぶのも、自分を知ることの一環だ、と言うことです。

また日本の教育のあり方にもまさに疑問を感じた。日本を通じて、世界平和のために。受験勉強ではなく、歴史や宗教などを通じて「人間学」を学ぶことの重要性。未来を担う真のエリートとは…

池上 「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティが来日して、東京大学で講義したとき、「質の高い教育を受けられる僕たちの様な者は、何をすべきでしょうか」という学生の質問に、こう答えていました。「君たちは高いレベルの教育を受けることができたのだから、それを社会のために役立てることを考えてください」と。

池上 質の高い教育を自分のためでなく社会のために役立てるのが、本当のエリートの姿勢だと訴えたのです。


こんな志を持つ未来のエリートを育てる教育がいま日本のシステムにあるのか?そもそも日本のお偉いさんは、これらの必要性を理解している真のエリートなのか?


歴史を学ぶのではなく、歴史に学ぶ


この言葉が1番心に響いた。



色々な想いが沸き起こったが、この本の内容も全部鵜呑みにするのではなく、疑問に思ったことは他の人の本を読んだりと、視野を広く持ち色んな人の考えに触れてみる。


これも歴史に学ぶべきことなんだと思った。